2001年、私どもは世界初のプロのエステティシャン、エステサロン専用オーガニック化粧品の輸入を開始しました。
しかしながら輸入直後に我々が直面したのは日本のエステティシャンの知識・経験・技術、及びオーガニック化粧品に対する知識・経験が、ヨーロッパのエステティシャンに比べ、著しくばらつきがあるという事実でした。
当時はエステティシャン専門の学校も少なく、あるエステティシャンは先輩の元で短い間の経験を積み、正式な学習なり研修の機会がないまま開業される方と、長年の下積を経て開業されたベテランの方いずれもが同じ「エステティシャン」という肩書きを名乗る、というのが現実でした。私どもはこの問題に、どのように考え、どのように対処すれば、国家資格として認められているヨーロッパのエステティシャンらと同等、もしくはそれに近い知識と技術を得られるかを試行錯誤してきました。
その上更に、もう一つの壁にぶつかります。
日本では「オーガニック化粧品」=「安心・安全・穏やかな使用感」と考えている人が多いことです。自然な植物からの抽出物は、人への作用が穏やかで危険な作用を持たない、と思い込んでいる人が大変多いのです。ハーブは、いわゆる西洋の薬草として使われており、現代医学に於ける薬の原型でもあるものです。
これらの薬草から有効成分だけを抽出したものが薬の発祥であり、そこから解明された成分を化学的に合成したものが、今では「薬」として使われています。それ故、「ハーブは副作用のない安全なもの」として考えることは危険な考え方です。
これら2点の大きな壁を乗り越えるべく、現地スタッフを始め、日本のエステティシャンやサロンオーナー様との膨大なやり取りを通し、エステティシャンによる誤解のないサロン専売のオーガニック化粧品の知識、及び技術を皆様に提供できればと努力してまいりました。
その中から今回「スタンダード」を作成し、よりよい技術と知識を求める志の高いエステティシャンの皆様に「凄腕エステティシャン」というだけでなく、教育者として活躍して頂けるよう「オーガニックエステティック協会」を設立することとなりました。知識や技術が豊富なエステティシャンの皆様の力を借り、この協会が今後のエステティシャンらがさらなる知識と技術の向上を目指せるよう、切に願っております。
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